平安時代から鎌倉時代にかけて盛行した渥美古窯の一つで、窯体の全長は12m前後、最大幅は2.5m程で分焔柱をともなう船底型の構造をしている。
窯からは、「東大寺大仏殿瓦」、あるいは、「東」の文字が刻印されている軒丸瓦、軒平瓦、平瓦や法華経と大日経が書かれた瓦経をはじめ、瓦塔、碗、皿、鉢、壺、甕などが出土している。
奈良東大寺の鎌倉再建時における瓦がここで焼かれ、遠く東大寺まで運ばれた。
窯は、渥美窯における中期段階の窯で、三基の窖窯がそのまま埋没保存され、発掘された瓦は 渥美郷土資料館 に展示されている。 |