● 出口のよい和尚 前のページへ戻る   HOMEへ戻る

 明治のはじめのころ、出沢の竜泉寺におもしろい話をする和尚が住んでいました。名をそけいといいましたが、字はわかりません。何でも瀬戸の人だそうですが、お寺の住職ではなくて、お寺に隠居する身であったとか。話巧みで、いつも冗談をいったりして人を笑わせていました。
 ある時、村の少し年とった娘で、お春という人がありましたが、おとなの間では、お春さはかわらけだとまことしやかに言われていました。
 そけい和尚が、ある村の小僧に、夏のお盆のころ、「ぼんが来たそで、はすの葉がうれる。お春さのかわらけなぜうれぬ。」と、ふしをつけて話していました。小僧は、何のことやらわかりかねましたが、その後、お春さの前で、何の気なしに、和尚の言ったことばを思い出してしゃべりました。お春さはかんかんにおこり、小僧は追っかけられて、さんざんとっちめられました。ばかをみたのは、小僧だということです。

 新城昔ばなし 365話(新城市教育委員会発行) より引用 


龍泉寺

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