● 鳳来寺仁王門 前のページへ戻る   HOMEへ戻る

 鳳来寺参道の杉木立へ入ると間もなく見事な楼門がある。この朱塗りの楼門は、徳川三代将軍家光の命により建築が始められ、四代将軍家綱の代に完成したもので、昭和28年には国の重要文化財に指定されている。
 さて将軍の命を受けた大工たちが建築にかかり、いよいよ柱を立てることになったが、左手の柱1本がどうしても立たず困っていた。大工たちは、そのころ浜松へ来ていた名工左甚五郎に頼んでみることにした。左甚五郎は頼みに応じて鳳来寺にやってきて、その間題の柱を調べた。調べてみると大黒様が頭を出して組立ての邪魔をしていることが分った。そこで左甚五郎は自分でお経をあげて鎮めのまじないをし、やっと組立てた。
 出来上った楼門の中へ、一対の仁王像を安置したところ、どういう訳かその仁王像が時々化けて出て人々を困らせた。困った関係者は相談の結果、その仁王像を楼門の二階へ上げ、お経をあげてこれを鎮め、一振りの短刀を頭上にのせて再び現れないようにし、新らしい仁王像を代りに安置して現在に至っている。
 この仁王様の前に立ってみると、体中に小さな白い紙玉が飛び着いている。これは参詣者が紙を口でかんで吹きつけ、飛び着いたところが仁王様のように丈夫になるという言伝えから行われているためである。

鳳来町誌民族資料編(南設楽郡鳳来町発行)より引用


鳳来寺仁王門

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