● 波切不動 前のページへ戻る   HOMEへ戻る

 庭野の龍岳院の山門の前に車をとめて西に向かう山道をたどっていくと、急坂に出る。道の両わきには無数の紙の小旗が立っている。酉年の男、辰年の男、亥年の男などという文字が見える。沢をのぼりつめたところに、「金峯出修験本宗波切不動協会」の表札をかかげたお堂がある。お堂の前に、かけ樋から落ちる清水がある。ここで滝にうたれて願をかける人があるという。
 さらに山道をのぼっていくと、お不動様の奥の院といわれる岳岩に出る。
 昔、ここに大龍が住んでいた。龍の出たりはいったりする岩穴がある。生卵やお酒をあげて、願いごとがかないますようにお参りする人があとを絶たない。地元の人よりも豊橋のような、遠くからお参りにくる人が大勢いる。
 毎月17日がお不動様のお祭りの日である。お堂にこもってお参りする人もいて、にぎやかなことである。まあ縁談でも、病気でも、願いがかなうとあれば遠くからでもやつでくるのであろう。
 今、堂守をしている渡辺のばあさんも、おじいさんの目が不自由だりた時連れ立ってお参りに来ていたところ、治ったというのでいっぺんにここの信者になったという。
 また、最初の堂守をしていた人は、海軍へ行った人の奥さんで、主人がなくなった時、夢枕に立って、ここの堂守をするようにお告げがあったという話がのこっている。

 新城昔ばなし 365話(新城市教育委員会発行) より引用 


波切不動

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