● 大樫大明神 前のページへ戻る   HOMEへ戻る

 昭和のはじめころまで、片山の白山神社の西に、樹齢500年をこえる大きな樫の木がありました。木の周りは10尺余(3m以上)もあったそうです。
 この木は昔、大風の時、上の方が折れ、そこから雨水がはいって、中がだんだんと腐り、がらんどうになってしまいました。そして、幹はこぶこぶができており、いかにも歳月を経てきたという感じで、ただの木とは思えませんでした。そんなところから、近くの村の人々は「大樫大明神」といってあがめ、その木に願をかけると、子供が授かる、いぼが取れる、こぶがとれる、とかいって、大勢の人がお参りに来たそうです。そして、願いごとのかなった人は、金(かね)の鳥居を穴の中に納めたり、のぼり旗を立ててお礼参りをしたそうです。
 ところが、この大樫の近くの家の人が、地震や大風で、木が倒れてきては危ないので、人に頼んで切り倒してしまいました。そうしたところ、木を切った人の家や、頼んだ人の家に次々と不幸なできごとがおこりました。みんなは「大樫大明神のたたりだ。」といっておそれました。そこで、木を切るようにたのんだ人は、そのあとに山の神をおまつりし、木を切った人は、ひのきの苗を植えました。このひのきが30cmくらいの太さになったとき、伊勢湾台風で倒れてしまい、今は山の神の祠が1つぽつんと残っているだけとなりました。

新城昔ばなし365話(新城市教育委員会)より引用 


白山神社

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