● 天神様 前のページへ戻る   HOMEへ戻る

 大野の町から国運151号線を井代へ行く途中の右に天神様を祭る山があり、この山を天神山と呼んでいる。この天神山の頂上には菅原神社がある。
 昔、大野の荘田という人が、魔除けの神である天神様を大野の町の鬼門に当るこの山へ祭り、町の安全を祈願したのが始りである。
 天神様は菅原道真公を祭り、学問の神様であるが、もとは魔よけの神様として崇敬されていた。その訳はこうである。藤原氏のざん言によって九州の大宰府へ流された道真公が、大宰府で死去してから天変地異が続き、その上藤原一族に不運が続出した。これは菅公の霊のたたりだといううわさが高くなった。そこで菅公を祭って異変や悪疫を防ごうという風が急に広まり、全国的に天神様を祭るようになった。この大野の天神様もこうしたことに関係があろう。
 また、この辺では落雷よけに「クワバラ、クワバラ」と唱えるが、これは菅公の所領であった和泉国(大阪府)に桑原という所があって、ここは一度も雷が落ちたことがないので「クワバラ、クワバラ」と唱えて雷よけとするようになった。
 天神様は、今では学問の神として崇拝されているが、この大野の天神山へ登ってみると、社殿の中に天下泰平、五穀成熟と書かれた額が掲げられ、社殿の横には秋葉大権現と金比羅大権現の2神が祭られている。この町の人のたちが魔をよけ、平穏を願い、豊作を祈ってきた様子がよく分る。

鳳来町誌民族資料編(南設楽郡鳳来町発行)より引用


天神山

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