● 小藤が橋 前のページへ戻る   HOMEへ戻る

 吉川の下に金龍院があります。 この前を流れる根引川に小藤が橋という橋がかかっています。 ここにたいへんあわれな話が残っています。
 昔、遠州の井伊谷に若い夫婦が仲よく暮らしていましたが、どうしたことか、若い夫が、妻を残して姿をかくしてしまいました。
 残された妻はなげき悲しみましたが、風の便りに、夫が吉川の方にいると聞いて、とび立つ思いで吉川までやってきました。 しかし、恋しい夫は吉川にはいませんでした。 あまり力を落としたので、ついに病気になって倒れてしまいました。
 村人たちは同情して手厚く看病してやりましたが、なかなか回復のしるしもみえません。 そのうえ、眼を泣きつぶしてしまい、希望を失って、金龍院の前の川へ飛びこんで死んでしまいました。
 その女の人は、「小藤」という名でしたので、その後、そこにかけられた橋を「小藤が橋」と呼ぶようになりました。
 また、小藤はここで川を渡ろうとして、すべって、溺れたともいわれています。

 新城昔ばなし 365話(新城市教育委員会発行) より引用 


金龍院

小藤橋

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