● いたずら地蔵 前のページへ戻る   HOMEへ戻る

むかし、大塚に岩瀬地蔵といういたずら好きの地蔵さんがおった。 ある日の夕方、漁を終えて帰ろうとしている舟から櫓(ろ)が消えた。 漁師は、あわてて探したがどこにも見あたらない。 仲間の漁師2人に櫓が消えたことを話すと、とっくみあいのけんかになった。 すると「おっ、櫓があるぞ」とひとりの漁師が叫んだ。 この話は「岩瀬の地蔵さんのしわざにちげえねえ」と村中に広まった。 また、沖を通る舟が急にとまってしまうことがあり「またあの岩瀬の地蔵さんが…」という声が毎日のように聞かれるようになった。
前から地蔵さんのいたずらを心配していた光明寺のおしようさんは、「岩瀬の地蔵さん、あんたのわるさで村の人が困っとるんじ。 村の人が喜んでくれることをしなされ」と何時間も説教した。 すると地蔵さんは村の人たちが喜んでくれることは何だろうと3日3晩寝ないで考えた。
ある日、家から母親の不安そうな声が聞こえてくる。 坊やのかんのむしがさわぎ、ひきつけをおこしてるらしい。 地蔵さんはこれだ!と思い坊やのところへとんでいって、かんのむしをおさえた。 それを聞きつけて村中の人がかんのむしを封じてもらいに、地蔵さんのところに訪れるようになり、地蔵さんは忙しくていたずらをする暇もなくなってしまったそうな。

 広報がまごおり(平成22年8月号)より引用 


いたずら地蔵

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