● とがみやま 前のページへ戻る   HOMEへ戻る

むかし、とがみやまという名前がなかったころ、この山に仲の悪い鹿と兎が住んでいました。 鹿が「ここはぼくたちの鹿の山だ」と言うと、兎が「なに言うんだ。 ここは兎の山だわ」と言っていつもけんかをしていました。
ある日、朝廷の高官がこの近くを通った時、10頭の鹿が山を駆け上がっていくのを見て、「この山の名前は十鹿見山(とがみやま)にしましょう」と言うと、鹿は得意になっていばりました。 兎はくやしくて月夜の晩に、仲間の兎を集めてよい知恵が出てくる踊りを始めました。
しばらくしたある夜、1人の修行者が西の頂で修行をしていると冴えざえと月がでできました。 するとたくさんの兎が集まってきて踊り始めました。驚いた修行僧は「rこの山は、兎頭山(とがみやま)じゃ〜」と叫びました。 兎は大得意で鹿にいぱって話しました。
年も押しせまった大晦日の夕暮れ、2匹はとがみやまの中道をけんかしながら登っていると、冷たい雪が降ってきました。 2匹は近くにあった縄文の岩屋の下に入って、仕方なく寄り添って寝ました。 明け方「鹿と兎は不思議な声で目が覚めました。 急いで西の頂の大きい岩くらに着くと、元日の御来光が幽玄なとがみやまを神々しく包み始めたのです。
2匹は名前のことで言い争っていたことがつまらなくなりました。 鹿と兎は仲良く初日を拝みました。 その時、また不思議な声が聞こえました。 声はとがみやまの東の山裾から聞こえてきたようでした。
「塚の金のチャボ声だ!」と思わず一緒に叫んでしまってから、鹿と兎はおかしくなって笑いだしました。
今では砥神山と書きます。 砥神山は姿の美しいことから、三河富士と呼ばれています。 山頂に西の頂と、東の頂が仲良く並んでいます。 ここで元日に御来光を拝む時、金のチャボの声を聞くと、幸せがくるとか、金持ちになると言われているそうです。 金のチャボは古墳の所在を表現していると言われています。
 広報がまごおり(平成24年2月号) より引用 


砥神山

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