● 萩原左衛門 前のページへ戻る   HOMEへ戻る

ここは、相楽の山の石垣の穴、ポカポカ陽気に穴からデロ〜ンと伸びてるのはアオダイショウの青太郎。 遠くでヒメハルゼミの鳴き声が聞こえる。
「あ〜、はらへったな!」
『おい、そこのへび、団子食べるか? ほれ、うまいぞ』
ぱくっ、「うんまい!ありがとう。 ぼく、さがら青太郎」
『わしは萩原左衛門じゃ。 どうじゃ青太郎、わしの城へ来るか?』
「うん!」
しばらく登っていくと御堂山の頂上に着いた。 不思議な砦がある。
『ここじゃ、大パノラマの絶景の地にわしが造った砦、丹野城じゃ。 青太郎わしの肩においで。 こうして砦に立つと、国坂峠、御堂山街道、星越峠を見下ろすことが出きるじゃろ。 東、西、北からの交通が見渡せる、丹野城は戦略上の要の地なのじゃ』
「サエモンさんすご−い!」
『お、そうかぁ 青太郎ここに居並ぶ兵士たちは、備後からわしと共に来た家臣たちと、全福寺と僧院から集めた者たちじゃ』
「あ、お寺のお坊さんじゃん」
『そうじゃ、甲青を身に着ければ立派な兵士じゃ。 ん?なんじゃと!』
「どうしたの?」
『山の下から敵が攻めてきたのじゃ! 小癪な!退治してくれよう! 皆の者すぐ出陣じゃ−!』 おー!
「サエモンさ−ん」青太郎が急いで一里ほど下りていくと、備後林は無残な情景だった。 荻原の忠臣たちが討ち死にしており、馬上でサエモンさんが自ら命を絶っていた。 部下の一部による謀反によって命を落としたのだ。 青太郎が振り返ると、丹野城は落城し、全福寺が炎上していた。
「うわぁ大変だあ!」 ドッシーン……
「イタタタ、フニャア? ここは石垣だ。 山も燃えてないし… いまのは夢だったのかぁ? なんだかヒメハルゼミの鳴き声がサエモンさんの声に聞こえてきたよ」
 広報がまごおり(平成27年7月号) より引用 


丹野城跡

全福寺跡

びんご林

西ノ宮

姫塚

長興寺

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